子どもの矯正歯科治療のタイミング・よくあるご質問 For children
(Start time・FAQ)

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矯正歯科治療を始めるタイミング・咬合誘導の治療期間について

子どもの矯正歯科治療は自然な成長の力を利用して行いますが、子どもの成長のスピードは一人ひとりまったく異なるため、一概に「○歳から始めるのがいい」とはいえません。そこで大阪市・天王寺・阿倍野区の「木下矯正歯科」が、子どもの矯正歯科治療を始めるタイミングや治療期間などについて解説します。

いつごろから矯正歯科治療を始めればいいの?

子どもの矯正歯科治療で大切になるのは「始めるタイミング」です。では、いつごろから始めたらいいのでしょうか? それを知るために、まずは子どもの矯正歯科治療の基本をご紹介します。

子どもの矯正歯科治療には「咬合誘導治療」と「矯正歯科治療」があります

咬合誘導治療

6~12歳ころの、乳歯から永久歯に生えかわる時期に行う治療です。自然な成長の力を利用しながら顎の正しい成長を促したりコントロールしながら、後に永久歯がきれいに生えそろうように顎骨や歯槽骨の成長発育を整えることを目的として行います。

矯正歯科治療

すべての永久歯が生えそろってから行う治療です。歯を正しい位置に動かし、機能性はもちろん見た目もふまえて歯並び・咬み合わせを整えることが目的です。成人の矯正歯科治療と同じですが、歯並びが整い、咬合が確立されても、成長発育が落ち着く時期(15〜17歳)まで装置を外すことは出来ません。

咬合誘導治療を始める時期について

咬合誘導治療を始める時期について

成長のスピードに個人差がある子どもの場合、一概に「○歳から始めたらいい」とはいえませんが、目安として挙げられるのは「7~8歳ころ」です。

矯正歯科治療を始める目安について

このころは乳歯から永久歯に生えかわっていきながら、顎も大きく成長する時期であり、骨格のバランスを整えるのに良い時期です。ただし、どんな歯並びでもこのタイミングでというわけではありません。受け口や開咬(かいこう:奥歯を咬み合わせても前歯が閉じない歯並び)などの場合には、もう少し早く5~6歳ころに治療を始めることがあります。

いずれにしても生えかわりのスピードや顎の成長には個人差がありますので、当院で経過を見ながら、治療開始に適したタイミングを逃さないようにしましょう。

口腔周囲筋のコントロールは
小学2年生がベスト

口腔周囲筋のコントロールは小学2年生がベスト

当院院長は学校歯科医を20年以上努め、子どもの成長発育についての調査・研究を重ねてきました。執筆した歯学博士論文はこの分野の研究をまとめたものです。

この研究の中で判ったことは、「子どものお口周りの筋力がもっとも向上するのは、小学校4年生ごろからの1年間」ということです。そこで、お口周りの筋肉の機能が大きく向上する少し前である「7歳ごろ」、つまり小学2年生が、口腔周囲筋のコントロールである咬合誘導治療を始めるベストなタイミングであると考えています。

治療期間について

治療期間および来院間隔の目安は以下の通りです。矯正歯科治療では定期的に歯の動きを観察しながら装置を調整していくことが大切です。欠かさず通院しましょう。

治療期間

咬合誘導治療の期間は、治療を始めるべき時期から12歳ころ(全て永久歯になるころ)までの期間となりますので、個人差が大きくなります。顎の成長や歯の生えかわりを観察し、すべて永久歯が生えそろった時に、矯正歯科治療に入るかどうかを判断します。

永久歯を並べる「矯正歯科治療」は、子どもの場合成長発育が落ち着くまで装置を外すことが出来ません。なぜなら、上顎骨と下顎骨は全く別の骨であり、全く違った成長発育をします。それらの骨の上にある上下の歯が咬合する訳ですから、咬合が落ち着くのは成長発育が落ち着く時期に一致します。逆に、ある時期に咬み合っていても、上下の顎骨の成長発育があると咬み合わなくなることがあるのです。

来院間隔 咬合誘導治療の期間は、1~2カ月に1度のペースで来院していただき、顎の成長発育ががどの程度進んでいるかなどを観察します。また来院時には、歯のクリーニングやブラッシング指導、フッ化物塗布などの予防処置も実施。お子さんの大切な歯の健康維持もサポートします。

子どもの矯正歯科治療のよくあるご質問

「矯正歯科治療は痛いのでは?」「治療はどれくらいの期間かかる?」など、お子さんの矯正についてよくあるご質問にお答えします。こちらにないご質問がある方は、お気軽に大阪市・天王寺・阿倍野区の「木下矯正歯科」までお問い合わせください。

子どもの矯正歯科治療Q&A

Q 矯正歯科治療に痛みはありますか?

治療を始め装置を装着したときには、個人差があるもののどうしても多少の痛みや違和感が生じます。しかし子どもの場合、1~2日で慣れることが多く、しばらくすれば慣れますので、少し見守ってあげてください。

Q 治療が終わるまでどのくらいの期間がかかりますか?

永久歯がきれいに並ぶために顎骨の成長をコントロールする咬合誘導治療は、通常1~3年程度かかります。これは歯並びの状態やお子さんの成長のタイミングなどによって異なります。その後歯を正しく並べる矯正歯科治療は、成長発育が落ち着く15〜17歳ころまでかかります。

Q むし歯があるのですが、矯正歯科治療はできますか?

当院は矯正歯科専門医院です。むし歯の治療は行っておりません。当院での治療を始める前にむし歯の治療を行うべきです。しかし、生えかわる直前の乳歯であったり、また、矯正歯科治療で抜歯を行う必要が有る場合、抜歯予定の永久歯のむし歯を治療しても意味はありません。お痛みがあれば早く治療すべきですが、痛みがない場合は当院での検査を終えられてから治療開始までの間に、むし歯の治療に行かれることをお勧めします。

Q 歯を抜きたくないのですが、矯正歯科治療は受けられますか?

当院では、お子さんの歯をなるべく抜かずに済むよう配慮して矯正歯科治療を進めています。お子さんの成長のスピードを見ながら、適したタイミングで咬合誘導治療を行うと、永久歯列での矯正歯科治療において抜歯をしなければ治療できない状況になる確率を下げることができます。タイミングを逃さないよう、お早めにご相談ください。

Q 子どもが検査や治療に耐えられるか心配ですが、大丈夫でしょうか?

当院では常にお子さんにやさしく接することを心がけ、検査や治療の前にもお子さんにもわかるよう丁寧にご説明して、納得してもらえるよう努めています。中にはこわがってしまうお子さんもいらっしゃいますが、まずは診療室に入ること、チェアに座ることなど、できることから慣れていただきますのでご安心ください。

木下矯正歯科
子どもの矯正歯科治療の特徴

当院では子どもの矯正歯科治療について、お子さんの将来の歯の健康までをふまえて装置を選択したり、治療法を変えたりしています。またお子さんの発育の度合いによって治療法も異なるため、一人ひとりの成長をしっかり見守りながらそれぞれに合った治療法や装置のご提案をいたします。

なお当院の咬合誘導治療では、主に取り外し式の装置を使用します。また、一部の例外を除いて乳歯が残っている間にエッジワイズ装置(永久歯用のワイヤー矯正装置)を使用することはありません。なぜならワイヤーを用いた装置はブラッシングしにくく、小さなお子さんの場合は、うまくブラッシングできないことによってむし歯のリスクが高まるからです。

咬合誘導治療では、顎の成長発育をコントロールすることにより、後に生えかわる永久歯が良好な顎骨の上に並ぶことが出来る様に土台作りを行います。歯を並べる治療は後の矯正歯科治療で行います。適したタイミングで治療を始めることが重要です。まずはお早めにご相談いただくことをおすすめします。

全て永久歯となったお子さんの矯正歯科治療も、成長発育の落ち着く時期まで装置を外して治療を終えることは出来ませんので、そこから逆算して適切な治療開始時期を設定いたします。相談はどの時期でもお受けし、実際の治療は適切な時期から開始するという考えでおります。